APEC環境技術交流バーチャルセンター
English Japanese
地球を救おう。未来を救おう。
HOME 環境技術情報検索 特集 注目のキーワード
フリーワード検索
検索
特集〜注目技術をカテゴリー別でご紹介 注目のキーワード〜今話題のキーワードとは
特  集
4 土壌汚染修復取組み(3)−PCB及びダイオキシン類
保賀 康史 株式会社 鴻池組 土木技術部

1.PCBとダイオキシン類
  ポリ塩化ビフェニル(PCB)は絶縁性、不燃性、酸・アルカリへの化学的安定性などの特性により広範な用途に用いられていたが、その毒性の社会問題化とともに日本では1972年以降その製造が行われていないが、各所で保管されているPCB廃棄物の処理と汚染土壌対策が急務となっている。
  ダイオキシン類はごみ焼却などの燃焼や製鋼用電気炉などを発生源として環境中に拡散する。またかつて使用されていたPCBや一部の農薬に不純物として含まれていたものが底泥などの環境中に蓄積している可能性も考えられている。
「ダイオキシン類対策特別措置法」ではポリ塩化ジベンゾ−パラ−ジオキシン(PCDD)やポリ塩化ジベンゾフラン(PCDF)にコプラナーPCB※を含めて“ダイオキシン類”と定義している。
   〔※ PCBsの中で2つのベンゼン環が同一平面上にあって扁平な構造を有するものを「コプラナーPCB」という。〕

2.日本における法規制
  PCBには、水質汚濁や地下水あるいは土壌に係る環境基準(表1参照)が定められている1)とともに、「土壌汚染対策法」(2002年5月公布)の第3種特定有害物質として溶出量基準および含有量基準が指定されており1)、汚染土壌処理において留意しなければならない。
  関連する法律として、「PCB(ポリ塩化ビフェニル)廃棄物の適正な処理の推進に関する特別措置法,PCB特措法」(2001年6月公布)では、PCB廃棄物保管事業者やPCB製造者、国及び地方公共団体の責務のほか、処分の期限や、保管状況等の公表などについて規定されている。また、「廃棄物の処理及び清掃に関する法律」(1970年12月公布)では、PCB廃棄物の種類や、収集・運搬、処分の方法、廃棄物最終処分場における受入れ基準などが規定されており、PCB汚染土壌の取り扱いにおいても参考にする必要がある。

表1.環境基準等

表1.環境基準等

 ダイオキシン類は、「ダイオキシン類対策特別措置法」(1999年7月公布)において大気・水質・底質・土壌に関する環境基準(表1参照)が定められているとともに、ダイオキシン類汚染土壌についても必要な規制や対策が規定されており、土壌汚染対策法とは別の規制となっている。この法律に基づいて土壌汚染対策地域に、全国で3件が指定され(2006年2月現在)、そのうち2件が対策完了により指定解除されている。また、ダイオキシン類による土壌汚染調査に関しては、「ダイオキシン類に係る土壌調査測定マニュアル」(2000年1月)2)が示されている。

3.対策技術の開発
  土壌汚染問題においては、その土地に対して責任を持つ汚染原因者や土地所有者が速やかに汚染の除去等を講じ、周辺住民にとっても安全・安心な環境を確保することが必須である。そのため、安全性、確実性があり、より低コスト・低負荷型の土壌汚染調査・対策技術の実用化・普及が強く望まれている。特にPCBやダイオキシン類については、その強い毒性や化学的安定性から、処理の効果や処理に伴う周辺環境への影響の有無について、客観的かつ詳細な技術評価がなされた技術を用いることが不可欠である。
  環境庁(現環境省)では1999年にダイオキシン類汚染土壌浄化技術の実証調査3)が行われて、溶融固化や化学分解法など6技術(表2)が選定された。2003年からは、ダイオキシン類やPCBを浄化対象とした技術の確立調査が実施された。この技術確立調査では溶融固化や間接熱脱着、水蒸気分解などを用いた工法の中から、計14件(表2)が採択され、その評価結果が環境省HP4)5)に公開されている。この評価結果は、PCBやダイオキシン類による汚染についての今後の調査・対策技術の開発に参考にされている。

表2.環境省ダイオキシン類汚染土壌浄化技術等確立調査採択技術
表2.環境省ダイオキシン類汚染土壌浄化技術等確立調査採択技術
(写真1)溶融固化設備 (ジオメイト 100t/バッチ、2003年和歌山県橋本市にて)
(写真1)溶融固化設備 (ジオメイト 100t/バッチ、2003年和歌山県橋本市にて)

(写真2)間接熱脱着設備(ダイオキシン類汚染土壌処理、2006年大阪府豊能郡にて)
(写真2)間接熱脱着設備(ダイオキシン類汚染土壌処理、2006年大阪府豊能郡にて)

〔参 考〕
1) http://www.env.go.jp/water/dojo/law.html
2) http://www.env.go.jp/chemi/dioxin/manual/dojo-manual.pdf(PDF)
3) http://www.env.go.jp/press/press.php3?serial=2417
4) 2003・2004年 http://www.env.go.jp/water/dojo/diox-tech/index.html
5) 2005年 http://www.env.go.jp/water/dojo/gijyutsu/index.html


前のページ
3 土壌汚染修復取組み(2)-揮発性有機塩素化合物
コンテンツのトップ 次のページ
水処理における膜分離技術
| APEC-VC概要 | 海外VCの紹介 | 問い合わせ | サイトマップ | プライバシーポリシー
Copyright<C)2007 Apec Virtual Center, Japan. All rights reserved.