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【ヒ素の除去対策】
ヒ素の除去対策

 アジアの途上国における水資源の逼迫は深刻であり、人々の生活とともに当地に進出する日系企業の経済活動も大きく制約している。地下水は、汚染されやすい表流水に比して優良な水資源であるが、自然地質を起源とするヒ素・鉄・マンガンやアンモニウムイオン等の障害成分を含むことがしばしばある。

アジア全域、アフリカ、南米などでヒ素含有水を飲料することによって、慢性ヒ素中毒が広範囲に広がっており、特に開発途上国を中心に患者数は約2千万人を超えると言われている。このため、2002年、国連及び日本は、国連工業開発機関(UNIDO)が実施する「ヒ素汚染に関するWHO勧告基準に合致する飲料水の供給を通じた人間の安全保障の改善」プロジェクトに対し、132万ドルの支援を行うことを決めた。

ヒ素問題は、特にタイやバングラデシュなどアジアの開発途上国において深刻である。表流水の水質汚濁に加えて、比較的水質が良好と思われる地下水を利用し、その中に含まれている天然の無機ヒ素による中毒が発生している。バングラデシュでは、WHOを始め、様々な機関が支援に取り組んでいるが、途上国に対応した最適なヒ素除去水処理システムが確立していないため、未だ解決には至っていない。

除去技術

 水中のヒ素は、亜ヒ酸イオン(?価)またはヒ酸イオン(?価)であり、通常、亜ヒ酸イオン(?価)の形態で存在することが多い。地下水は、しばしば鉄・マンガン等とともに有毒性の高いヒ素等の障害成分を含むため、水資源として活用するためにその除去が必要である。ヒ素除去法としては、共沈法(凝集・沈殿法)と吸着法が知られているが、ここでは、現在開発中の技術も含めて紹介する。

1.共沈法では、通常、ポリ塩化アルミニウム、塩化第二鉄が用いられる。
本法は10?30μg/Lという微量な汚染ヒ素濃度に対し、凝集剤の必要注入量が1,000倍量の20?40mg/Lとなり、廃棄物が大量発生するので問題の多い処理法である。

2.吸着法で最も普及しているのが活性アルミナ法で、次に鉄酸化物系の吸着ろ過材を用いた方法である。活性アルミナ吸着法は処理pHを4.5?5.0の酸性領域にしなければならず、吸着容量を超えると、活性アルミナの再生には強アルカリ性の水酸化ナトリウム溶液を使用する必要がある。そのため、現場では2年に1回程度、活性アルミナを新しく取り替えるケースが一般的であるため、コストが高くつき、かつ廃棄物が大量に発生する。鉄酸化物系吸着材は再生が不可能であるため、1年毎に全ろ過材の取り替えることが一般的で、これも廃棄物が大量に発生するという問題がある。

3.さらに近年ではマンガン酸化物にビスマスを添加した吸着材が開発されたが、実際の処理材としてはまだ製造はされてはいない。マンガン酸化物にビスマスを添加した吸着粉材はヒ素吸着量が多い材料であるが、現在のところ粒状材でないために効果的な水処理ができないという理由で使用されていない。

4.水酸化セリウムを用いたヒ素吸着材はろ過寿命が長いが大変効果である。

5.鉄バクテリアを用いた生物ろ過法は、ヒ素・鉄・マンガン酸化除去を同時におこなうことができるとする研究例が英仏において数例が発表されたが、日本においても、地下水を対象に研究が進められている。この方法は、低コストで使用する薬剤や発生する汚泥・廃ろ過材の量を最小限に抑えることができると期待されている。


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